【Bug you Biz Glossaryは困ったときのビジネス用語をわかりやすく解説する用語集サイト】

ラテラルシンキングとは

当ページのリンクには広告が含まれています。

ラテラルシンキング手法についての解説

ラテラルシンキングとは

ラテラルシンキング(Lateral Thinking)は、「水平思考」とも呼ばれ、従来の論理的で直線的な思考方法である「垂直思考(Vertical Thinking)」とは異なります。この思考法は、課題解決やアイデア創出の場面で、既存の枠にとらわれず、斬新で独創的なアプローチを取ることを目的としています。

たとえば、直線的なアプローチでは問題の原因を特定し、解決策を順序立てて考えるのに対し、ラテラルシンキングでは問題の見方そのものを変えたり、別の角度から解釈することで新しい視点を得ます。

特徴と重要性

  • 枠にとらわれない発想:常識や過去の成功例に依存せず、新しい解決策を見つけやすい
  • 創造性の向上:新製品の開発やサービス改善など、イノベーションを必要とする場面で役立つ
  • 多様性を活用:異なる背景や視点を持つチームの意見を積極的に取り入れることで、より多面的なアプローチが可能

ラテラルシンキングの基本原則

1. 問題を再定義する

課題を解決する前に、その課題の枠組みを再考します。たとえば、「製品の売上を上げる方法を考える」という課題を、「お客様の満足度を高める方法を考える」に変えることで、新しいアイデアが生まれることがあります。

2. 仮定を疑う

従来の思い込みや前提条件を意識的に排除します。たとえば、「この製品は男性向けだ」という前提を疑い、女性や子供向けの可能性を探ることができます。

3. 偶然や直感を活用する

計画的なアイデア創出だけでなく、偶然のひらめきや直感に従うことも重要です。ブレインストーミングやランダムな言葉を組み合わせる方法が有効です。

4. 複数の視点を取り入れる

同じ問題を異なる視点から考えることで、解決策が広がります。たとえば、製品開発において「顧客」「エンジニア」「営業担当者」の観点を統合することで、新しい価値を提供できます。

ラテラルシンキングの実践方法

1. ブレインストーミング

多くのアイデアを量産する手法です。評価や批判を行わず、自由に発言することを重視します。

2. ランダムワード法

ランダムに選んだ言葉を課題と関連付け、新しい発想を促す方法です。「犬」「スマホ」「海」といった無関係な単語を使うことで、想像力を引き出します。

3. シックス・シンキング・ハット

6つの異なる視点(感情的、創造的、批判的など)を順番に取り入れる手法です。議論を整理しながら、多様な考え方を取り入れることができます。

ラテラルシンキングを活用する場面

  • 新規事業・イノベーション:新製品やサービスの開発時に、競合との差別化を図る
  • 経営・戦略:長期的な成長戦略や新市場への参入計画
  • マーケティング:広告キャンペーンやブランド戦略でユニークなメッセージを打ち出す
  • 人材・組織管理:チームの創造性を高める研修やワークショップに活用

ラテラルシンキングを成功させるための注意点

  1. 批判を避ける:アイデアの良し悪しを即断することを避け、自由な発想を促進する
  2. 多様性を尊重する:異なるバックグラウンドを持つメンバーを積極的に参加させる
  3. 柔軟な思考を維持する:既存の成功事例やデータに固執しすぎない

図:垂直思考とラテラルシンキングの違い

特徴垂直思考ラテラルシンキング
アプローチ方法論理的・段階的に進む非論理的・飛躍的に進む
ゴール1つの正解を見つける複数の可能性を模索する
視点過去のデータや知識に基づく新しい視点や偶然性を重視する

カテゴリー、50音、アルファベットからビジネス用語を探す