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相続放棄後の所有権登記とは

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相続放棄後の所有権登記とは?

相続放棄後の所有権登記(そうぞくほうきごのしょゆうけんとうき)とは、相続人が相続放棄をした場合に、不動産の所有権を適切に移転・整理するために行う登記のことです。相続放棄をすると、その人は最初から相続人ではなかったことになるため、他の相続人や国が所有権を引き継ぐ必要があります。

相続放棄後の所有権登記が適用されるケース

相続人が借金などの理由で相続放棄をしたとき
相続放棄により、次の順位の相続人(兄弟姉妹や甥・姪など)が所有権を相続するとき
相続放棄した人以外の相続人が不動産を引き継ぐとき
相続放棄をする人が多く、最終的に国が所有することになるとき(相続財産管理人が選任されるケース)

相続放棄後の所有権登記をしないとどうなる?

  • 登記簿上の所有者が亡くなった人のままになり、不動産の売却や活用ができない
  • 他の相続人が新たな所有者として登記できず、権利関係が不明確になる
  • 相続放棄者に対して、不動産の管理や税金の支払いが求められる可能性がある

相続放棄後の所有権登記の手続きの流れ

  1. 家庭裁判所で「相続放棄の申述」を行い、受理される
  2. 相続放棄した人以外の相続人が登記申請書を作成する
  3. 相続放棄の証明書類(家庭裁判所の受理通知書など)を準備する
  4. 法務局へ「所有権移転登記」を申請する
  5. 登記簿の所有者が新しい相続人、または国に変更される

登記簿の記載例(権利部(甲区))

登記の目的旧所有者(被相続人)新所有者(相続人)
所有権移転(相続放棄後)故 山 太郎山田 花子

相続放棄後の登記に関する注意点

相続放棄した人は不動産の管理義務がなくなるが、正式な登記をしないと放棄の効力が周囲に認識されにくい
相続放棄者が多く、相続人がいない場合は、不動産は最終的に国庫に帰属する
相続放棄後の所有権移転には、相続登記と同じく登録免許税が発生する

どこで確認できるの?

法務局で登記事項証明書登記簿謄本)を取得すると、相続放棄後の所有権移転が記録されているか確認できます。

まとめ

相続放棄後の所有権登記は、相続人が相続を放棄した場合に、正しい所有者を登記簿に記録するために行う登記です。
放棄後の権利関係を明確にするため、必要な手続きを速やかに進めましょう。