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JWT(JSON Web Token)とは

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JWT(JSON Web Token)とは

JWT(JSON Web Token)は、ユーザー認証や情報のセキュアなデータ交換を目的としたコンパクトなデータフォーマットです。JSON形式のデータをエンコードし、署名を付加することでデータの改ざんを防ぎつつ、送受信する仕組みを提供します。現在、多くのウェブアプリケーションやAPIサービスで利用され、認証や権限管理における重要な役割を果たしています。

JWTの基本構造

JWTは3つの部分で構成されています。これらはドット(.)で区切られています。

  1. ヘッダー(Header)
    • アルゴリズムの種類(例: HS256)やトークンタイプ(例: JWT)を記述する部分です。
    • 例: {"alg": "HS256", "typ": "JWT"}
  2. ペイロード(Payload)
    • トークンに含まれるデータ本体です。ユーザーIDや有効期限、カスタムクレームなどの情報が格納されます。
    • 例: {"sub": "1234567890", "name": "John Doe", "admin": true}
  3. 署名(Signature)
    • データが改ざんされていないことを保証するための署名です。ヘッダーとペイロードをエンコードし、秘密鍵を使って生成されます。

JWTの仕組みと動作

  1. トークンの発行
    • クライアントがサーバーにログイン情報を送信すると、サーバーは認証処理を行い、JWTを生成します。このトークンはクライアントに返されます。
  2. トークンの利用
    • クライアントはリクエストの際にJWTをヘッダーに付与して送信します。
    • サーバー側は署名を検証し、トークンが有効であればリクエストを処理します。
  3. 有効期限管理
    • JWTには有効期限を設定することが可能で、期限が切れたトークンは無効となります。これによりセキュリティを高めることができます。

JWTの利点

  1. コンパクト
    • トークンが小型のため、HTTPヘッダーやURLパラメーターとして簡単に送信できます。
  2. 自己完結型
    • トークン内に必要な情報がすべて含まれているため、サーバー側で追加の状態管理が不要です。
  3. セキュア
    • トークンは署名されているため、改ざんが難しく、信頼性の高いデータ交換が可能です。

JWTの課題と注意点

  1. トークンの漏洩リスク
    • JWTが盗まれると、不正アクセスに利用される可能性があります。そのため、HTTPSを使用して通信を暗号化することが重要です。
  2. 長期間の有効トークン
    • 有効期限が長すぎる場合、トークンが盗まれた際のリスクが増します。短い有効期限やリフレッシュトークンの併用が推奨されます。
  3. サーバー側の無効化の難しさ
    • JWTは一度発行されると、通常は無効化が難しいため、特定の状況では別途ブラックリスト管理が必要です。

JWTの活用事例

  1. ユーザー認証
    • シングルサインオン(SSO)システムで利用され、ユーザーが一度ログインすると複数のサービスにアクセスできます。
  2. API認証
    • REST APIのアクセス権限管理において、簡易かつセキュアな方法として広く採用されています。
  3. データ交換
    • セキュアな情報交換が必要な場面で、改ざん防止とデータの整合性を保証するために使われます。

JWTをビジネスに取り入れる際のポイント

  1. セキュリティ設計
    • 強力な秘密鍵を用意し、適切なアルゴリズムを選択することが必須です。
  2. リフレッシュトークンの活用
    • 長期的なセッション管理が必要な場合、JWTとリフレッシュトークンを組み合わせることで安全性を向上できます。
  3. 適切なインフラの設計
    • APIゲートウェイやロードバランサーとの組み合わせにより、大規模なトラフィックにも対応可能です。

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