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EBITDA-M(EBITDA Margin)とは

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EBITDA-M (EBITDA Margin)についての解説

1. EBITDA-Mとは

EBITDA-Mは、「Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization Margin」の略で、「利息、税金、減価償却費、および償却費を差し引く前の利益率」を示します。この指標は、企業の収益性を表すために用いられ、通常はパーセンテージで表されます。EBITDA-Mは企業が本業でどれだけ効率的に利益を生み出しているかを測る重要な指標です。

例えば、EBITDA-Mが30%であれば、売上の30%が企業の本業から生じる純粋な利益として残ることを意味します。


2. EBITDA-Mの計算方法

EBITDA-Mは次の式で計算されます。

計算式:EBITDA−M=EBITDA売上高×100EBITDA-M = \frac{EBITDA}{売上高} \times 100EBITDA−M=売上高EBITDA​×100

ここでの「EBITDA」とは、企業の営業利益に減価償却費と償却費を加えた値を指します。この値を売上高で割ることで、収益性を比率として示します。

例として、企業Aが以下のような収支を持つとします:

  • 売上高:1,000万円
  • 営業利益:200万円
  • 減価償却費:50万円

EBITDAの計算: 営業利益200万円 + 減価償却費50万円 = EBITDA 250万円

EBITDA-Mの計算:EBITDA−M=250万円1,000万円×100=25%EBITDA-M = \frac{250万円}{1,000万円} \times 100 = 25\%EBITDA−M=1,000万円250万円​×100=25%

企業AのEBITDA-Mは25%となります。


3. EBITDA-Mが重要な理由

3-1. 収益性の把握

EBITDA-Mは、企業の収益性を正確に理解するための指標です。税金や利息、減価償却費などの要素を取り除くことで、純粋に事業活動から生じる利益に焦点を当てられます。

3-2. 同業他社との比較

業界や企業によって税金や減価償却費は異なるため、EBITDA-Mを使用すると、異なる企業間での比較が可能です。同一条件で収益性を測定することで、事業運営の効率性を評価できます。

3-3. 投資家や金融機関へのアピール

EBITDA-Mは、企業の健全性や収益ポテンシャルを示すため、投資家や金融機関が企業評価を行う際の重要な判断基準となります。


4. EBITDA-Mのメリットと限界

4-1. メリット
  • 減価償却費の影響を排除し、事業運営の効率性を明確に示せる
  • キャッシュフローに近い指標として、事業の持続可能性を把握可能
  • 複数の企業間での比較が容易
4-2. 限界
  • 減価償却費が多い業界(製造業など)では、実際のコストを無視してしまう可能性がある
  • 財務構造や資本コスト(利息など)を反映していないため、総合的な企業価値の判断には不十分

5. EBITDA-Mの活用事例

5-1. 業界別比較

製造業やIT企業など異なる業界で、EBITDA-Mを用いることで事業効率を比較できます。例えば、IT企業のEBITDA-Mが50%、製造業が20%であれば、IT企業の方が収益性が高いと判断できます。

5-2. 事業再編の判断基準

低いEBITDA-Mを持つ部門を切り離したり、高いEBITDA-Mを持つ事業に集中投資する戦略が立てやすくなります。


6. 図解:EBITDA-Mの可視化

以下は、EBITDA-Mの概念を説明する簡易的な図です。

売上高    → 100%
└─ コスト → 75%(コスト)
└─ EBITDA → 25%(収益性)

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