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FTE(Full-Time Equivalent)とは

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FTE(Full-Time Equivalent)とは?

FTE(Full-Time Equivalent)は、フルタイム労働者に換算した人員数を表すビジネス用語です。この指標は、労働力の管理やコスト計算、リソース配分を効率的に行うために使用されます。特に、複数のパートタイム従業員をフルタイム従業員に換算して数値化することで、企業全体の労働リソースを正確に把握することが可能になります。


FTEが必要とされる背景

労働力の効率的な管理

企業活動では、プロジェクトや部門ごとのリソース配分を最適化することが求められます。FTEは、正確な労働力の規模を把握するための指標として役立ちます。
例えば、あるプロジェクトに必要なフルタイムの人数を計算する際、フルタイムの従業員だけでなく、パートタイムや契約社員の労働時間も考慮することが可能です。

労務コストの把握

FTEは、人件費の分析や予算計画を立てる際にも重要な役割を果たします。FTEを使用することで、従業員1人当たりのコストや、全体の労働力コストを正確に算出できます。これにより、無駄のないコスト管理が可能になります。


FTEの計算方法

基本的な計算式

FTEは、以下のような計算式で求められます。

1人のFTE = フルタイム従業員の年間労働時間

例えば、1年間にフルタイムの従業員が働く時間を2,080時間(週40時間 × 52週)とした場合、次のように計算します。

  • フルタイム従業員1人:2,080 ÷ 2,080 = 1.0 FTE
  • パートタイム従業員(年間1,040時間勤務):1,040 ÷ 2,080 = 0.5 FTE

具体例

  • 部門Aにフルタイム従業員が3人、年間1,040時間働くパートタイム従業員が2人いる場合:
    FTE = 3 × 1.0 + 2 × 0.5 = 4.0

FTEの活用例

プロジェクトのリソース管理

FTEを活用することで、プロジェクトに必要な人員数を具体的に算出できます。これにより、リソースの過不足を防ぎ、効率的なスケジューリングが可能になります。

組織全体の生産性分析

FTEは、全従業員の労働効率を比較する際にも有用です。例えば、売上高をFTEで割ることで、従業員1人当たりの生産性を測定できます。このデータを元に改善策を講じることができます。

グローバルチームの管理

多国籍企業では、労働時間の基準が国ごとに異なるため、FTEを使うことで統一的な労働力評価が可能になります。


FTEを利用する際の注意点

過度な単純化のリスク

FTEは便利な指標ですが、労働の質や業務内容を反映するものではありません。たとえば、経験豊富な1名のフルタイム従業員の労働価値を、複数のパートタイム従業員と直接比較することはできません。

短期的な労働力変動の考慮

FTEは年間ベースで計算されることが多いため、季節ごとの労働力変動には対応しにくい場合があります。こうした場合は、別の指標を併用することが推奨されます。

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