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XML(Extensible Markup Language)とは

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XML(Extensible Markup Language)とは?

XMLはデータを構造化して保存・共有するためのマークアップ言語です。Extensible Markup Languageの略で、名前が示す通り「拡張性」に優れ、特定の用途に合わせて自由にタグを定義できます。この特徴から、ビジネスやIT分野で広く利用されています。


XMLの基本構造

XMLドキュメントは、要素(タグ)と属性を利用してデータを表現します。基本的な構造は次のようになります。

xmlコードをコピーする<社員>
    <名前>山太郎</名前>
    <部署>営業部</部署>
    <年齢>35</年齢>
</社員>

この例では、社員情報を記述しています。「社員」「名前」「部署」「年齢」といった要素が階層的に構成されています。


特徴と利点

  1. 拡張性が高い
    XMLでは、データの形式や構造を自由に設計できるため、あらゆる業界や用途で利用可能です。例えば、eコマース、医療データ、財務報告など、幅広い分野に対応しています。
  2. プラットフォームに依存しない
    XMLはテキストベースの形式で保存されるため、異なるシステム間でのデータ交換が容易です。たとえば、WindowsとMacOS間でも問題なくデータをやり取りできます。
  3. 人間にも機械にも読みやすい
    XMLは明確なタグ構造を持つため、プログラムが解析しやすく、開発者にとっても理解しやすいフォーマットです。
  4. 標準化された技術
    XMLはW3C(World Wide Web Consortium)によって標準化されているため、信頼性が高く、長期的な利用が可能です。

ビジネスでの活用例

  1. データ共有と統合
    XMLは、異なる部門や企業間でデータを共有する際に利用されます。例えば、サプライチェーン管理では、XMLを利用して注文情報や在庫データを交換することが一般的です。
  2. ドキュメント作成と管理
    XMLは、電子書籍(ePub形式)や技術文書(DocBook形式)の作成にも使用されます。文書の構造を記述しやすいため、多言語対応のコンテンツでも活用されています。
  3. WebサービスとAPI
    SOAP(Simple Object Access Protocol)のようなXMLベースのプロトコルを使って、システム間でデータをやり取りするWebサービスが構築されています。
  4. 財務データの報告
    XBRL(eXtensible Business Reporting Language)はXMLをベースにした規格で、財務情報の標準化に利用されています。

XMLを利用する際の注意点

  1. 学習コスト
    初めてXMLを扱う場合、構造の理解やタグの定義方法を学ぶ必要があります。特にスキーマ(DTDやXSD)の設計には技術的な知識が求められます。
  2. データサイズ
    テキスト形式であるため、JSONなどの軽量フォーマットと比較してデータサイズが大きくなる場合があります。
  3. セキュリティリスク
    XML External Entity(XXE)攻撃のように、XMLを悪用した攻撃も存在します。そのため、XMLパーサーの設定やデータ検証を慎重に行う必要があります。

図表:JSONとの比較

以下の表は、XMLとJSONの主要な特徴を比較したものです。

特徴XMLJSON
読みやすさ人間にも理解しやすいより簡潔で可読性が高い
データ構造階層構造階層構造およびリスト
拡張性タグを自由に定義可能データ型の柔軟性が高い
利用分野文書管理、WebサービスWeb開発、API

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